エンドユーザーさんが一般的に言われている「木の家」とは、おそらくですが「木造在来工法」の事を言っているのではなく、家の中の内装仕上げ材が「板張り」と言う事を言っているのだと思います。
我々が言うところの「木の家」は木造在来工法の事を言っています、木造住宅は基本的に木の家と言う事になります。
骨組みの部分は全て木組みから成り立っている物が「木造在来工法」鉄骨で出来ている物は「鉄骨造」、コンクリートで出来ている物を「鉄筋コンクリート造」と言う。その他に「ツーバイフォー工法」があるがこれも木造扱いとなるでしょう。
エンドユーザーさんの思うところの「木の家」は無垢の板材を室内の内装材に貼って仕上げていることを想像していると思いますが、この室内に板材を貼って仕上げる作業は割と手間がかかります。材料はピンキリですが節の有るような板材は基本ピンと思って間違いはありませんが、私共で扱っている節の無い目がまっすぐな目の木は基本高価な金額と言って良いでしょう。
板貼りの家ではビニールクロスで仕上げる家の工程と比べると大工手間が1.5倍から2倍の大工手間がかかるので、材料の部分では金額の差が出ますが大工手間と言う部分では手間はかかってくる作業なんです。
私共で手掛けている「もみの木の家」も同様、大工工事の手間は一般のビニールクロスで仕上げている住宅の1.8倍ほどは手間がかかっている。
床貼りから壁・天井に至るまで無垢の木を扱うこと自体が大工には気を使って行う作業工程となるのでそれも手間のかかってしまう要因の一つでしょう!
例えば床貼りの作業で言うと、人工材のカラーフロアーは木の目や材に曲がり等がないため一枚一枚を確認して貼っていく必要はありませんが、無垢の床材は一枚一枚木の目と曲がり等を見極めながら貼っていかないといけない、更に途中で歪みも出てくる可能性もあるので気配りしながら丁寧に作業を進めていく必要があるのです。
壁や天井に貼る時も同様ですが、もみの木の家に関して言えば一般的な壁・天井の板貼りの作業工程では行いません。
板貼りの作業と言えば、少しでも手間が掛からぬ様に柱に直に板を張っていくのが一般的ですが、もみの木の家では柱に一度石膏ボードを貼ってから更にその上にもみの木のを貼っている。石膏ボードと言えばビニールクロスを貼る下地でビニールクロスの家での大工作業工程はここで終わりで、クロス屋さんに作業工程がバトンタッチされているのです。
よって一度ビニールクロスの家と同じ作業工程を経てから更なるもみの板材を貼っていく工程に入るので手間がかかっているのです、こんな裏話があるのですね、一般住宅より大工さんの金額も掛かってしまうのは当然です(-_-;)
しかしながら、仕上げ材の下には柱が直ではなく石膏ボードと言うきちんとした下地もあるので、一般的な家よりも壁厚み・天井厚みも多い事になります!これはお客様にとっても納得のいく家造りではないでしょうか!
床も同様下地は厚い合板があり18ミリと言う厚みのもみの床材が貼られているので、カラーフロアーの12ミリ材よりも床は厚くなっているのですね(^▽^)/
単純に「もみの木の家」だからコストがかかるのではなく、長い年月に渡り快適で長持ちする住宅にすべく取り組んでいるのがもみの木の家でもあるのです。
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